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  • Writer's pictureChiyoko Ebata

私の「木かげ」記 by noji

Updated: Nov 27, 2020

2020年11月15日、

都筑中央公園にて。


秋たけなわの公園。池にはもう冬鳥が浮かんでいる。

はらりはらりと葉っぱが舞っている。

グループで、ひとりで休日の人々が行き交う。

いけの端の小路を入ると、笹竹の刈り込みを背に絵本の行列が待機している。


大柄の青年と白髪の父さんらしきふたりが、こんなところに?と足をとめてくれた。


「どうぞ、今日はこちらでブックカフェやってます。どうぞおかけになって、きれいな絵本がありますよ」


「じゃあ、ちょっとひと休みするか?どうする?」青年はことばを持たないらしい。無言で遠くを見ていた。


私はどうしたものかと迷いつつそばにあった大型絵本、もりのおふろをとった。

「最近はこんな大きな絵本もあるんですよ」

ドキドキしながら、読み始めた。


退屈かな?読み進む。


とうさんは次々やってくる動物たちをホホウと言う感じでみている。最後のページで大勢の動物たちが、ああ、さつぱり、いい気持ちごくらく、ごくらく。


とうさん「あはは、ごくらく、ごくらく」

私も「ごくらく、ごくらく」と唱和。

青年は遠くを見ていた。とうさんは笑顔を残して歩いていった。

次は小走りに一冊持ってきた男の子。


「読んで」といいながら、すでに次のページを知っていた。

嬉しそうに私に読んでくれた。


次は若いパパ

「クモの巣の本ありましたよね。

ここはクモの巣がたくさんあるから、絵本の中のもみようかと思って」

拍子木の音、今日の出し物はなにかな?


少し坂を上がったところに落ち葉のステージがある。


手遊び、

わらべうた、

紙芝居と、

のどかな演目が続く。


森林浴、秋浴?


雑木林の中で本たちは心地よさそうだ。DNAが反応してるのかな。

呼吸が楽になる。



ブックカフェを訪ねてくれた人たちの心の扉が開放されて、新しい視界がひらけるといいな。



スケッチコーナー。


















絵本の表紙を描くコーナー。



魅力的なワークショップは是非記録しておきたい。






裕子&Stuが、あのなんとも言えない空気感をとても楽しかった。ぜひまた参加したいとメッセージをくれました。



好奇心の強い鳥たち、木々の間に大きく網を張り巡らしたジョロウグモ、本の縁を器用にバランスとりながら歩いていたカメ虫、泣いてぐずっていた子供、てんとう虫を手に乗せたらすっかりごきげんになった。

すごいな、自然の中。


山のてっぺんから見ていた熊の子は、あの本、冬の間に読めたらいいのになとおもったかも。




目を閉じると

あの日に一気引き戻されます。

落ち葉(オチバ)の上で寝転んで、落ち葉の甘い香りに包まれて、絵本の世界でまどろんでいる私が見えてきます。

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