誰もが知ってる三びきのこぶた、兄さんたちが「食べられる」のと「食べられない」のがありますよね。
私のおすすめは、ポール・ガルドンが描いている童話館出版の絵本。ちゃんと(笑)、食べられてしまうお話です。ジョセフ・ジェイコブズの原典にかなり忠実かつシンプルで、展開に合わせて言葉と絵がよく合っているので、読み聞かせにも向いています。福音館からも同じような内容で瀬田貞二さん訳のものが出版されていますが、ガルドンの描く世界のほうが軽妙かつ人間味が感じられて私は好きです。こぶたはあくまでも可愛く、狼はいかにも悪そう。そして、ひょうひょうとしているけれど、抜け目なく狼をやっつける三番目のこぶた。残酷さよりも最後に勝つもののしたたかさが引き立っています。(N.T)
絵:ポール・ガルドン
訳:晴海耕平
童話館出版
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